『徳島市街詳地図』(小山東洋著・小山助学館発行・500円)
弊社は1906年(明治39年)に創業しました。その年、創業者・小山弥平により作られたのがこの『徳島市街詳地図』です。(「小山東洋」はペンネームです)
漢学者だった弥平は、本を書いて出版社に売り、それを元手に書店を開業しました。「人々の学問の助けになりたい」という想いから社名を「助学館」とし、その志は100年以上経った今も受け継がれております。しかし、当時は地方にまで本が流通せず、新刊も続々と出るわけではありません。そこで、自ら本を作り、売ったのが、弊社の出版事業の始まりであり、その一つがこの地図なのです。
徳島駅を中心に、南北は秋田町から旧下助任村、東西は旧安宅村から旧佐古村までの範囲が描かれ、学校・病院・旅館・その他、主な施設名が記された、100年前の徳島を知る上で貴重な史料です。
徳島市街詳地図を持って、当時の名残を探します。徳島市街詳地図今昔、第9回は「徳島駅」です。当時の路線は西へ延びています。現在の牟岐線はありませんでした。明治29年徳島鉄道株式会社が設立され、明治32年2月徳島ー鴨島間が開通しました。運賃は徳島から石井までが10銭、鴨島までが18銭でした。
3番ホームの足元に茶色のレンガが見えます。これは開通当時から残っているレンガです。
当時の徳島駅は、寺島のステンショと呼ばれていたそうです。徳島鉄道は明治40年9月に国有化されました。
徳島市街詳地図今昔、第9回は「徳島駅」でした。
今後も徳島市街詳地図を片手に、「100年前の徳島」を探します!