大正から昭和にかけて活躍した鳥瞰図絵師 吉田初三郎の作品『徳島及小松島ヲ中心トスル鳥瞰図』(昭和6年 小山助学館発行)を復刻しました。
『復刻版 徳島及小松島ヲ中心トスル鳥瞰図』 750円
こちらが表紙です。
裏表紙です。
裏表紙左下に徳島市西新町一丁目 書林小山助学館 正価金二拾五銭 とあります。
表紙をめくると、吉田初三郎が描いた鳥瞰図が折りたたまれています。
鳥瞰図の裏は、徳島県各名所案内になっています。
写真付きです。これは徳島県庁
これは大滝山公園。三重の塔が写っています。
鳥瞰図の西新町のところに、小山助学館の表示があります。
吉田初三郎は全国の地域の鳥瞰図をたくさん描いています。彼は「大正広重」を自称しました。当時、鳥瞰図は観光パンフレットの役割を果たしました。
以下は徳島文理大学人間生活学部メディアデザイン学科様と徳島県立文書館様の連携により共同制作されたサイト【学ぼう!楽しもう!初三郎式鳥瞰図】より引用。
『徳島及小松島ヲ中心トスル鳥瞰図』
徳島と小松島の街、鉄道路線と関西からの汽船航路を中心に描かれています。
小松島まで伸びた鉄道により、航路の中心がそちらに移っていた様子がわかります。
吉田初三郎 (よしだ はつさぶろう) (1884年~1955年)
大正時代に入り、鉄道や汽船などの交通手段が発達するにつれ、一般の観光が盛んになると、観光案内用のカラフルな地図(パンフレット)が、鉄道会社などスポンサーの広告を兼ねて数多くつくられるようになりました。
吉田初三郎は、当時人気を博した代表的な作家で、大正時代後期から昭和の初めにかけて全国の観光案内図を作成しました。初三郎は、多くの地図や当時撮られ始めた航空写真などに基づいて、飛ぶ鳥のように上空から見下ろす「鳥瞰図(ちょうかんず)」の技法を用いたのです。
実際には見えない遠くの景色を入れたり、中心部や観光地を強調するために拡大して詳しく書き込むなど、さまざまな工夫やディフォルメが行われています。拡大して詳しく見ていったり、衛星写真と比較するとおもしろいと思います。
(引用元 : 学ぼう!楽しもう!初三郎式鳥瞰図 )